もうすぐ販売のあたらしいワンピースは、リネン100%の生地を使っています。
リネン素材の洋服って自分の身近にあるものだから、よく知っているつもりになっていたけど、実はあんまり分かっていないかも。
というのも、わたしが問屋から仕入れた生地の説明欄には、こう書いてありました。
原料の麻はFrench Linenを使用し、織りから加工までを日本国内で行っているLinen100%の『Japan Linen』です。
フレンチリネンがジャパンリネン?それってどういうことなのかしら?
な疑問解決のため、あらためてお勉強。以下はそのまとめです。
フレンチリネンがジャパンリネンの意味が理解できてスッキリ!
衣類の「リネン」と、寝具の「リネン」違いがあるの?
「リネン」と聞くとわたしはまず、涼しそうな素材の衣類やファッション小物を想像しますが、シーツなどの寝具をさしたりすることもありますよね。
わたしが育ったのは魚が美味しい田舎の観光地で、高校生のころは、夏休みや冬休みに入ると旅館でアルバイトをしていました。繁盛期は、そうじや配膳の仕事でよく雇ってくれたものです。
ホテルや旅館では、シーツやまくらカバー、浴衣などを補完している部屋を「リネン室」とか「リネン庫」と呼んでいました。使用済のシーツ、タオル類を回収してクリーニングしてくれる業者さんも「●●●●リネン」っていう会社名だった記憶があります。
なので「リネン」と聞くと、寝具関係もイメージします。
この件について調べてみました。
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「リネン」という言葉自体は、「亜麻(あま)という植物からとれる繊維で織られた布」をさしています。
昔はシーツ、タオル、テーブルクロスなどにリネン素材を使うことが多かったことから、こういった布全般を「リネン」と呼ぶようになり、この名残から「リネン室」「ホームリネン」「テーブルリネン」、リネン類を管理する担当係を「リネンアテンダント」と呼んだりすることもあるようです。
リネン素材の寝具、クロスやカーテンなんかは高価なこだわり品というイメージがわたしにはありましたが、昔はこちらが一般的だったのですね。
リネンの原料、亜麻(あま)ってなに?
というわけで「リネン」は、「亜麻(あま)という植物からとれる繊維で織られた布」ってことが分かりました。じゃあ、亜麻ってどんな植物?
なんでも世界中には特徴の異なる麻がいっぱいあって、細かく分けると20種類ほど。日本でも北海道の一部地域で栽培されているようです。
これらの中で衣料用の繊維として使われるのは、リネン(亜麻・あま)と、ラミー(苧麻・ちょま)の2種類。
リネン(亜麻・あま)は、比較的寒い地方、主にフランス北部やベルギーで栽培される1年草の植物。
ラミー(苧麻・ちょま)は、高温多湿な地方、主に中国、東南アジアで栽培される多年草の植物。
同じ麻でもリネンとラミーは、生産地もそだつ気候もまったく違うのですね。画像検索でヒットした写真のみしか確認できていませんが、植物の姿かたちも似ていませんでした。
というわけで、亜麻(あま)の茎からとれる繊維で織った製品が、麻の織物・リネン。そして種子を絞ったのが亜麻仁油なんだそう。知らなかった!
あまいろの~♪ながい髪が~~♪ 今度から「リネン」をみたら島谷ひとみを脳内再生することにします。
フレンチリネンってなに?
リネン(亜麻・あま)は、比較的寒い地方、主にフランス北部やベルギーで栽培される1年草の植物。
すなわち「フレンチリネン」とは「フランス北部で栽培された亜麻」の名称だったのですね。
わたしが仕入れた布は、原料の亜麻・フレンチリネンを日本に輸入して織り、加工を施した製品、なので「ジャパンリネン」になるわけですね。
原料の麻はFrench Linenを使用し、織りから加工までを日本国内で行っているLinen100%の『Japan Linen』です。が理解できてすっきりしました。
原料であるフレンチリネンの栽培方法は、ほぼ雨水に頼っており非常に手間暇がかかるそうです。
涼しい気候と豊富な水で栽培されたフレンチリネンは、風通しが良くて肌触りがやわらかく高品質だと、ほうぼうで語られていまして、たしかにこのワンピース、素肌に着てもちくちく感やごわごわ感がないです。
また長く着るほど肌なじみがよくなり、上質な光沢感も特徴だそうです。
この特徴に関しても、仕立ててくださったヒラハラユウコさんが同じようなことおっしゃっていました。
わたしのような素人が付け焼き刃の知識で語っても説得力は薄いですが、リネンの生地をたくさん見て触ってきた人の意見なので確かだと思います。